SEADOG RADIO

vol.3 ダミーダミーダミー

「やあ、皆さん。いかがお過ごしですか? 僕はジョゼ。 あなたの退屈を有益なトークで楽しいひと時に変えて差し上げます。 今朝の朝食で一番すてきなメニューはなんでしたか?」

「おい! まだ出てくるなって言ったろ!」

「君の話があんまりつまらないものだからね。 この先聴き続けてもらえるかどうか、 いささか不安になってしまってさ」

「……だから、初めなんだから仕方ないだろ」

「それにしても楽しみは必要ですよね。改めまして、僕はジョゼ。 趣味は映画鑑賞です。 世の中のあらゆる映画をあるだけ見たい派です。 普段は一.五倍速で見るんだけど、 気に入ったものは分析しつつ何度も見たくなりますね。 お気に入りは……そうですね……年代別にまず」

「すまん。自分中心に世界が回ってるから、 こいつが出てくると大抵こんな感じだな」

「ちょっと、失礼じゃないですか。 僕もパーソナリティーの一人ですよね?」

「まあ、話題は豊富だし、いつでも上機嫌な奴だからな。 息抜きにはいいのかも。 呆れずに聴いてくれ。じゃあな」